「……泣き、すぎ。」



「…グス、誰のせいだよ」



そう言ってベッドに横たわる私に抱きついた。




「も…美琴ちゃん…、良かった…良かった…!ほんと、このままいっちゃうかと思っ……ッ、」





また体を震わせて泣いてる。





純さんの匂い。



ちょっと疲れた肌の質感。



高い体温。




私の大好きな、かわいくてかっこいいおじさん。




やっと会えた。








「…会いたかった。」






多分ずっと





時山君の先にあなたを探していた。





気づかなかっただけで、ずっといてくれたんだ。






「……こちらこそだよ。」






その甘い声は、時山君のよりも少し苦く胸に響いて、じんわりと染み渡っていった。