時山君が売店に温かいものを買いに行ってくれて、私はただ、ベンチに座って子供たちのはしゃぐ姿を見ていた。







時山君を拒絶してしまったことと、



頭の中に聞こえた『美琴ちゃん、行かないで』という声。






ようやくモヤモヤを解消できそうだったのに。



何かが、

誰かが、

何度も何度も訴えてくる。



一生懸命訴えてくる。



いつの間にか目を覚ましていた子猫も私の膝に座って相変わらず何か言いたげにしている。




「だから…わかんないってば……私、どうしたらいい?」




私はキャパオーバーになって両手で顔を覆った。





「どうしたもんかねぇ。」



「!」






誰もいないはずのすぐ隣から声が聞こえた。





ハッとそちらに目を向ける。









え?