テレビの音?が聞こえる。

優しい香りもする。ああ、俺この香り知ってる・・・・・?

ハッと目を覚ますと、知らない部屋。

人の気配がしてそちらを見ると・・・このふわふわした頭・・・知ってる。

思わずその頭に手が伸びた。

頭に手をおかれて、ビックリした顔でこっちを見る。

ああ、やっぱり。森下だ。

聞けば野村がここに運んできたらしい。
何?たけちゃんって呼んでんの?
ちょっとイラつく。

シャワーを貸してと言ったら快く貸してくれた。しかも下着とスエットまで。
彼氏のかと思ったら、弟ので、ホッとした。

本当に森下に甘えすぎ。
シャワーを浴びていると、頭が冴えてきた。

しかし、なんで森下が野村のこと話しするとイラッとするのか・・・。
独占欲か・・・自分の物でもないのに。

シャワーを終えるとドライヤーが無い。
森下に声をかけると、真っ赤になってこっちに来る。

可愛い。

素直にそう思った。

「おおおお」

と変な声を出したと思ったら、すぐ出ていった。男慣れしてないのが一目瞭然。
機嫌が良くなった俺は鼻唄を歌いそうな気分で髪を乾かした。