その恋、サポートいたします

下の階へと向かうに連れて、良い匂いが近づいてくる。普段の家なら、菓子パンが机の上に置いてあるだけ。朝からお母さんがキッチンに立つことなんてなかった。まあ、面倒くさいけどね!?でも娘成長期ですよ!お母様!!!と、毎朝交渉していたのを思い出す。
思い出に浸っていると、良い匂いが漂ってくる部屋にたどり着いた。ドアを開けると、『弟』とお母さんらしき人が椅子に座って朝ごはんを食べていた。
「今日は遅かったわね。どこか体調が悪いとか?」
お母さんらしき人に話しかけられた。スラーっとしていて清楚そうな印象だ。私のお母さんといえば、ふくよかで、最近ダイエットを始めた御年47歳のいかにも
「おかん」という印象の人だ。対象的な人物に現実の厳しさを実感していると、
「お姉ちゃん、具合悪いのかも。さっきも変だったし。」
と、さっきの『弟』が言った。心配そうにこちらを見る瞳に咄嗟に、
「大丈夫!お姉ちゃん元気だよ!!」
と、答えた。お姉ちゃんって言っちゃった!暫く自分ワールドに浸っていると、
「…そうなの。とりあえず、早く食べちゃいなさい。せっかく作ったのに冷めちゃうから。」
お母様(仮)に言われて慌てて席につく。家庭の味を朝から味わえるなんて感動だ。謎に感動している私を見て、二人は「?」を浮かべていた。

デザートを食べ始めようとワクワクしていると、
「ピンポーン」
と、チャイムがなった。
「あら!?もう、こんな時間!!沙良ちゃん迎えに来ちゃったじゃない!!」
と、お母様(仮)に慌てて言われた。そ、そんなことを言っても、デザートを食べるところだったのに!てか、沙良ちゃんって誰!?と考え込んでいると、
「僕、沙良ちゃんとお話してるから、お姉ちゃん身支度してきていいよ!」
と『弟』が言った。そこは、お言葉に甘えることにする。立ち上がり、洗面所らしきところを見つける。鏡を前に私は驚いた。
「あれ、私この顔知ってる。」