「次はどこだ?」


男が問うと、白衣の男は、手に持っている分厚いファイルをパラパラとめくった。

あるページで手を止めると、顔を上げ、答えた。


「□□県の○○市にある▲▲高校です。こちらの実験は、今回のようなウイルスは使いません。」



白衣の男がニヤリと笑うと、男は腕を組み、



「なんだ。ウイルスは使わないのか。」



と、つまらなさそうに言った。



「はい。しかし、恐怖といった点では、こちらの方が見応えがあるかと思います。」



その言葉に、男の表情が変わる。



「ほう、それは楽しみだな。」



白衣の男がリモコンを操作し、ある学校の風景を映し出した。

男は、さも楽しそうに画面に目を向けると、ニヤリと笑い、呟いた。



「さて、今度はどんな結果になるかな。」