生存率0%




どうしよう…、と悩んでいた時、ふと、美咲達が目に入った。


次の瞬間、真紀の心臓は凍りついた。

美咲達が、エレベーターの前に立って、ボタンを押し、下へ行こうとしていたからだ。



「ま、待って!」



恐怖と焦りで、うまく声が出せない。

喉がひっついてしまったような、カスカスの声が虚しく真紀の耳にだけ、響き渡る。

真紀は震える足をどうにか動かし、美咲達のもとへと急いだ。



そして、やっとの思いで近くに行くことができ、美咲の腕を掴むことに成功した。

それと同時に、声がうまく出せるようになった。



「美咲!駄目だよ!下に行っちゃ駄目!」



美咲と輝は、普段は落ち着いている真紀が、こんなにも焦っている姿を見て、目を丸くしていた。