家から学校までは徒歩20分でそんなに遠いわけではない
本当は道もあらかた覚えてるんだけど、初日遅刻は怖い!って言ったら一緒に来てくれることになったんだ
神さま仏さま梓ちゃんさまだよ
「また何か変なこと考えてるでしょ」
「変なことってなにー!!」
軽口を叩きながら歩いていると見慣れた顔が
「しょうくん!おはよう!」
「あやちゃん、おはよう!」
あ、あれ?梓ちゃんには挨拶しない感じ?
「…花江おはよ」
「……会長おはようございます」
何で険悪な感じになってるの?!
もっと穏やかに行こうよ…
入学式なんだから
「会長、あやは俺と行くんで」
はい?
「?あやちゃん約束してたの?」
え、え?
「してないけど…梓ちゃん忙しいし2人で行こっかな…?」
生徒会長の梓ちゃんは在校生の代表だからこそ今日は目がまわるほど忙しいはず
ならしょうくんのお言葉に甘える方がいい…かな!
「そう?あやちゃんがいいなら近くに友達いるし先行っちゃうね」
「はーい!またあとでね!」
梓ちゃんはスマホのアプリを閉じてテテテーって走っていく
私は使ったことがないけど、位置情報アプリってこういう時に便利だよね
怖いから使わないけど