「おはよう。楓くん、早いね。」


私には同棲している彼氏がいる。


「おはよう。美雨の分のご飯作っといたからね。」


家では優しくって甘いのに……



学校では冷たく、無愛想。


楓くんは恥ずかしいからついって言ってるけど………


「じゃあ行ってきます。」


ちなみに登校するのも別々。


まったく、私が誰かに襲われてもいいの?って毎日思っちゃうんだから。


不安は募るばかり………


仕方なく朝食を食べて、制服に着替えて家を出た


楓くんが一緒に登校してくれないからいつも友達の凜(りん)ちゃんと登校している。


今日も凜ちゃんの家のインターホンを鳴らして凜ちゃんと登校してきた。


話ながら登校すると時間はあっという間に過ぎていっちゃう。


学校に着くとクラスが違う凜ちゃんとバイバイして3組と書かれてあるクラスに入った。


運が良いことに楓くんとは同じ3組。

ただ、「おはよう」とか「一緒にお昼食べよう?」と言っても無視か「来んな」の一言。


最近はそれに馴れてしまい私がご飯を誘ったり声をかけることは少なくなった。


周りからは「本当に付き合ってんの?」とかいろいろ言われるけどあまり気にしてないしたぶん、大丈夫!


と、言ってもこのクラスに私が話し掛けられるのは楓くんと吉水 紺(よしみず こん)くんという男子だけなんだけどね……


紺くんとは名前が近いため席が隣でそれを機会に仲良くなった。


「おはよう。美雨ちゃん。今日、眠そうだね?」


「おはよう!実は昨日、夜更かししちゃってさ……」


私が照れ臭そうに下を向くと、

「照れてる姿、可愛い。」

と、毎日の日課のように私に可愛いと言ってくる。


紺くんは本当にイケメンで、優しくっていいクラスメイト。


恋心なんかないんだからねっ……!


私は楓くん一択なんだもんっ!