大学は夏休みに入り塾のバイトも始まる

最初は問題集のわからないところを教える形で授業をしている他の先生の補助にあたった

小学生の社会の日には亮介さんも授業をしていた

子供達にも人気者だった



塾も前半が終わり真由香の実家に行く日が来た

お盆休みだから車も混んでいたが途中1度休憩を少し取り真由香の実家へ着いた



「おばちゃん、車の止まる音がした」

「着いたかねぇ」

母親と智也が玄関から出て出迎える

真由香が車からおりてくる

「ただいま」

「おかえり」

「初めまして、田口亮介と申します

真由香さんとお付き合いさせていただいてます」

亮介はスマートに頭を下げる

「真由香の母です

こんな田舎へよくいらっしゃいました

さっどうぞ」

「はい、真由、先に行ってて、荷物をおろすから」

「はーい、ありがとう」


チェッ、カッコつけちゃって

こんな田舎にベンツは似合わねぇ


ん?真由?

真由香じゃなくて?

そう言えば……真由香は自分の事を小さい時に真由って言っていた

いつだったか、友達が真由って呼んだ時に真由香って呼んでと言っていた事があった

確か真由は特別な人に呼んでもらいたいからって……

そいつがもう特別なのか!?

結婚相手とかの特別かと俺は勝手に思っていた

バタンとドアを閉めて亮介が近づいてくる


行きの車の中で真由から聞いていた

この間電話がかかってきた幼なじみは智也といってお母さんが真由とくっつかせようとしている幼なじみだそうで


優しくて真由も嫌いではないんだけど友達以上に思えないらしくて……