すぐまた亮介から電話がかかってきた

「真由、忘れてた!バイトは夏休み午前中できるか聞いといてくれって言われてたんだった」

「うん(笑)、大丈夫ですよ」

「あと……好きだよ、真由、会いたい」

「あっ、ありがとう」

「じゃあね」

真由香は電話だったのに真っ赤になった

嬉しかった……

でも会いたいなら来てくれてもいいんだけどなぁ……

大学から近いのに

ちょっと欲が出たかな(笑)

でもこういうのも初めて出る感情だ

今度会ったときにさりげなく言ってみよう


6月の第2週の土曜日だった

今日でリーグが終わり明日、亮介さんの家に行くことになっていた


夜、亮介さんから電話がかかる

「明日昼過ぎに家に来れる?」

「はい、じゃあ、1時くらいでいいですか?」

あれ?電話の周りが賑やかだな

まだ外なのかな?

今日最後の打ち上げっていってたし

電話を見ると夜の11時だった

女の人の声もしていた

マネージャーとかかな



次の日の昼に真由香は亮介さんの実家に持っていく手土産を買い、マンションのエントランスを入り玄関の前でインターホンを押した

……ん?出ない

寝てるのかな?昨日遅かっただろうし

もう一度鳴らしてみる

真由香は携帯を出して電話をした

「ん〜もしもし」

眠そうな声だ

「亮介さん、寝てるの?鍵開けて欲しい」

「へ?真由?え?」

「おーい亮介が起きたぞ」

「亮介くん、ご飯食べる?」

「真由って誰だよ、どんな夢見てた?」

真由香は思わず電話を切った

帰ってきてない

どこ行ってるの……亮介さん

涙が自然にでてきた