「お兄ちゃんと来るのがいいと思うよ

紹介したいんじゃないかな」

「彼女として紹介か……

他の元カノさんとか紹介した人はいるの?」

「紹介まではないけど結構付き合ったらお母さんには具体的には話してるみたいよ

中学とか高校はたまーに遊びに来てた子もいたけどサッカーで忙しかったからしょっちゅう家に来ていたわけでもなく

でもお母さんのチェックが入るかな(笑)」

「合格出来るかな」

「お母さんとお兄ちゃんは性格も似てる」

なるほど……ヤキモチ妬いたのもそうなんだ

早く会ってみたくなった

真由香の作った夕食を食べて、穂乃香を駅まで送っていった



1週間後、亮介さんから電話がかかる

「真由、うちでバイトするの?」

「うん、穂乃香に紹介してもらいました」

「言ってよ〜僕に」

「だって、塾してるの知らなかったし、会って言いたかったし……

今週会えてないでしょ?

あとサポーターの件もいつになるか相談したいし」

亮介さんは黙ってしまった

嫌な気分にさせたかな?


「ごめんね、6月に最初のリーグが終わるんだ、その後でいい?」

「4月にお借りして6月ですか?

遅くないです?」

「そこはちゃんと母さんに理由は言っておく」

「穂乃香がいれば真由が1人で行ってもいいんですけど?」

「いや、紹介したいから僕とお願い……

待ってて」


待っててって言われちゃった


「じゃあ、お任せします」

久しぶりの電話だった

真由香もあまり頻繁にするタイプではないから、しつこく連絡されるよりはほどよい距離感なのだ

LINEは1日何かを送ってくれるのは付き合い始めてからは変わってない