「あー、うん、高校の時にプロの誘いが来てプロか大学でやるか迷ったんだよね

でも僕は親の会社を行く行くは継ごうと思ってて大学は出とこうと思ったんだよ

やっぱりいつまでも現役でいられる訳はないから教員免許をとろうと思ったんだ」

「やっぱり上手いんですね……で?」

「ん?」

「それは辞めた理由じゃないでしょう?」

「ごまかせなかったか(笑)」

「まあ、言いたくないなら無理には」

「真由が怒らなければ話すよ」

「怒らないですよ、過去の事ですから」

亮介さんは少し考えていたが話し始めてくれた

「大学のサッカー部に入ってしばらくした頃に3回生の女性に告白されたんだよ

その時彼女はいなかったし、練習もよく見に来ていてサッカー部の先輩らとも遊んでて顔も知ってたからOKしたんだけど、どうやら3回生の先輩の彼女だったらしくて……

先輩と彼女が2人でいる所は見たことなかったしまさかって感じだった

要するに二股かけられていたって訳

もちろん知ってからは別れたんだけど先輩達も別れたみたいで部内の嫌がらせが始まってね

そうなると部内の雰囲気が悪くなって僕が辞めた

それで正臣が入っていたスポーツサークルに入った…………以上」

少し悲しそうな亮介さんの喋り方だった

「話してくれてありがとうございます

恋愛絡みだったから真由が怒らないならって言ったんですね」

亮介は頷いた

「ひどい先輩……」

「今サッカー部に助っ人でいってるのは当時の先輩らが卒業してからかな

実力は認めてくれてたし当時の1年、2年は仲良かったから今助っ人にいっても仲良くできてるって訳」

「そうなんですか…」

真由香は少しムスッとした