「でも……やっぱり癖で出そうなんです」

「あと敬語じゃなくても普通に話していいんだよ」

「それはサークルの先輩だし無理ですよ

亮介さんて呼んでるだけでも何か言われそうなのに、穂乃香が近くにいるから名前で呼べるんですよ？

亮介さんのファンはたくさんいるんですから」

「僕のファン？サークルにそんなのいるのかな」

「金曜日にたくさんお酒をつぎに女の子がきてたじゃないですかー

きっと亮介さん目当てですよ」

「そんな事言ったら真由香ちゃんだってつぎにきたじゃん、僕目当てになるし」

「わ、私は元々会ってたので……」

お互い引かない


「ちょっとサークルの事はおいとこう

真由香ちゃん！」

「はい？」

「出会ってから楽しいと思ってるのは僕だけなのかな？」

亮介さんが真剣な顔をした

「楽しいですよ、話しやすいですし」

「僕ね、ココアの時から……

そして次の日もまた会って、穂乃香とも友達でびっくりしたんだよ

運命だと思わない？」

真由香は少し考えた

「運命までは思わないですけど偶然だなって思います」



「……そっかー」


亮介はしゅんとなった

あっ、またあの顔だ

最近うちの犬に見えてきちゃう

「僕ね、金曜日に正臣と話してる真由香ちゃん見てて初めて正臣にヤキモチを妬いたんだよね…

他の男も新入生ではダントツで真由香ちゃん人気でさ」

「人気はどうみても穂乃香でしょ、サークルのことはおいといてってさっきいったじゃないですかー」

「あっ……」

「亮介さんはツッコミどころ満載ですね（笑）」

笑うと腰を押さえる真由香がいた