「ごめんなさい、トイレに行ったんです」

「起こしていいって言ったのにー、僕起きなかった?」

「腕は外したんだけどよく寝てるし、昨日より痛くなかったから大丈夫かなって(笑)」

「もう〜僕って頼りないかな?」

「いえ、頼りになりますよ(笑)」

真由香はまだ笑っていた

「今日は寝室で寝ようね、向こうの方が広いし壁があるから」

「今日もお泊まりですか?」

「ベッドにもまだあがれないじゃん

真由香ちゃんの家は2階だろ?

階段も無理だよ」

そっか、階段……

真由香の借りている所は二階建ての二階に住んでいた

当然エレベーターはない

「朝はパンとコーヒーでいい?」

「はい…亮介さん、今日は予定はなかったんですか?

用事があるなら言ってくださいね、留守番してるんで」

「うん、今週は大丈夫」


亮介はすぐにパンを買ってきてくれた

コンビニが近くにあると便利だなーと真由香は思った

コーヒーも入れてもらってまったりと朝を過ごす

突然亮介さんは電話をかけた

「あー、お前、今日の予定は?

昼から出かける?

じゃあ、今から行くから、うん、じゃあ」

電話を切ると亮介さんは着替えてきた

「ちょっと実家に行ってくるから待ってて、なるべく早く戻ってくるから」

「はい」

相手は穂乃香か……

ちょっと安心した自分がいた

用があったのかなとか、女の人に電話したのかなとか

だってこんなに親切な亮介さんだもん

彼女とか今はいなくても普通に遊ぶ女の人とかいるかもしれないし

予定……あったんじゃないかなぁ