亮介さんが出ると静かになった

はぁ、2日も泊まる事になるなんて……

緊張してぐっすり眠れないのに

そっか、昨日熟睡できてないからさっきのマッサージで気持ちよくて寝ちゃったのか


暫くすると亮介さんが帰ってきた

「ただいまぁー」

何か声が嬉しそうなんだけど気のせいかな?

「おかえりなさい」

亮介さんはニコニコしていた

自分の家にただいまって言うのに嬉しくて浮かれていたのだ

「食べれるかなぁ、少し座れる?」

「このくらいなら」

真由香は両手を付いたまま体を起こした

支えはいるみたいだ

亮介は真由香の後ろに回り後ろから支えた

「痛くない?」

「はい……でも近い……」

少し真由香は頬が赤くなった

「我慢我慢(笑)僕にもたれていいよ」

「すみません」

後ろにいる亮介さんはガサガサとナイロンの音がする

「はい、あーん」

「大丈夫ですよ、手で持って食べれるようにって……」

片手だけ手巻き寿司を掴もうとする

「その片手はお茶を持ってて、だからあーん」

普通はお茶の方を持っててくれるんじゃないのかなぁ

でも動けない身だし、真由香は亮介の言う通りにした

もう楽しそうに世話をしてくれる顔を見ると逆らう気力もない

「もっともたれていいよ」

「重くないですか?」

「昨日の事をそっくりそのまま返すよ」

「もう〜本当だ(笑)だから笑わさないでっていってるのにー」

「本当にもたれて大丈夫だから、そんなに僕は弱っちくないよ?」

「私もです!(笑)」

真由香は手巻き寿司を2つ食べ終わった