亮介さんは嬉しそうに笑った
断ったらまたしゅんとした顔をするんだろうな
それなら笑って喜んでる笑顔がいいな
真由香は言われたとおりにソファーベッドにうつ伏せになった
亮介はふくらはぎをゆっくりマッサージをしていく
「イタタ……」
「張ってるね」
「ですね、自分でもわかります」
「リラックスして力抜いてて」
「は…い」
しばらくすると亮介は真由香の顔を覗いた
やっぱり疲れてたんだな
昨日からと今日の運動で……
昨日の夜に熟睡できなかった真由香はスースーと寝息を立てていた
亮介は真由香の顔を見ながら隣に横になり顔を眺めていたはずだった
「さぶっ……」
春の夕方から夜にかけてはまだ急に冷え込む季節だ
真由香が寒さで目が覚めた
えっ、夕方じゃん
うつ伏せのまま窓を見ると隣には亮介さんもいた
亮介さんも寝ちゃったんだ
ふふっ、綺麗な寝顔、普通にカッコイイよね
あーダルい
両手をついて真由香は四つん這いになって背中を反らした
「ハ、クション」
可愛らしいクシャミが聞こえたと同時に
「痛っ」
亮介も声で起きた
「今痛いって……」
四つん這いになったままの真由香がいた



