サークルの日、穂乃香が出席の確認をしているとまだ神崎くんが来ていないようだった

スマホを見てみると連絡はまだ入ってない

珍しいな、いつも他の1回生と一緒に来るのに……

穂乃香は部室から少し歩いて飲み物を買いに1番近い自販機に向かった

そこには神崎くんともう1人女の子が立っていた

神崎くん……楽しそうに笑ってる

穂乃香はそのまま真っ直ぐ歩き自販機にお金を入れた

「あっ、穂乃香ちゃん」

「何?」

「ちょっと、教授のとこに行かなくちゃいけなくて、少し遅れるから」

「わかった」

じゃあ、行こうと女の子と歩いて行ってしまった

もっと早く連絡してよね

そしたら部室から出なかったのに

あんな場面も見なくてすんだのに……

ふーんだ

穂乃香はベンチに座って缶コーヒーを飲みながらグラウンドを見ていた

しばらくすると穂乃香にLINEがはいる

“ごめん、教授の手伝いが終わらないから今日は欠席でお願いします ”

神崎くんからのLINEだった

ふーん、あの子と一緒にいる訳だね

自分の気持ちがモヤモヤしている自覚はあった

穂乃香は返事をしなかった

サークルのメンバーが次々に戻ってくる

「真由香、お疲れ」

「うん、ありがとう、着替えてくるね」

今日は穂乃香とご飯を食べる約束をしていた

駅に向かい街にでる

「真由香、今日はお兄ちゃんところに泊まるの?」

「ううん、今日は亮介さんも飲み会だから泊まらないよ」

「全く、相変わらずつきあいの多い男だなー」

「そうね、今日はゼミの人達みたいよ」

「じゃあ、正臣さんもかな」

「かな?」

お肉が食べたい気分だったので焼肉屋に入った

席に座ると真由香から封筒が渡された

「これね、地元のテレビのプレゼントに応募したら当たったの、あげる」

穂乃香は封筒をあけた