「真由香ちゃんはサッカーの試合はフルで見れる?」
「テレビでは見ますね」
「よかった、退屈だったら長いから大変だもの」
「運動が好きなんで全然見るのも平気です」
「亮介くんは嬉しいでしょうね」
「そうですかね、サッカーの時はサッカーの事が優先だからそこまでではないような……」
「彼女が見に来て頑張らないなんてないでしょ(笑)」
真由香は照れた
それから2時間近く私達はおしゃべりしながら応援した
亮介さんはハットトリックを決めて大活躍
私達と応援席にも手をふる
亮介さんへの声援は他の選手より多かった
当たり前だよね
ミスター修実なんだもの
「かっこいい……」
真由香は思わず心の声が漏れた
「あっ、すみません」
真由香は手で口を塞いだ
「いいのよ、ホントの事だもの(笑)
私も亮介くんの顔は好きよ」
「顔だけの男なんで……(笑)」
「大学からJリーグに行くっていったら真由香ちゃんはどうする?」
「えっ?」
真由香は全然考えてもなかった
1度断ってたし……そう言えば最近大学卒のJリーガーも増えてきてるとニュースで見たことある
「……どうなんでしょうか、ちょっとまだ考えられないです」
確かに小さい頃はなりたかった夢のはずだよね
高校の時に何故選ばずに進学したのか……
やっぱり先生とゆくゆくの塾の経営者が最終目的だけど……現役引退後の事を考えての事だったら……
でも、それは亮介さんが決める未来だ
私はそれを後押しすることしかできない



