「大丈夫です、ちゃんと話してくれましたから」

「亮介くんに彼女ができたらすぐ広まるからさ〜(笑)

まさか彼女があの時いるなんて思ってなかったから電話の相手は正臣くんかなって思ってたのよ」

「私が無理に広める必要はないって言ったから亮介さんも黙っていたんです」

「どうして?隠さなくてもいいじゃない

あの亮介くんだよ?」

「私は田舎者で初めての彼氏だったので付き合い方もわからず……

亮介さんにも甘えてばかりで……

まあやっぱりただ恥ずかしかったのが1番なんですけどね」

「可愛いね」

真由香は頭をフルフルと横に振った

「堂々としていていいよ

亮介くんは顔だけの男じゃないから

いや、顔だけの男かな(笑)」

真由香は笑った

「亮介さんの妹と同じゼミなんですけど……

同じことを言いますね(笑)おかしい」

「サッカー部のメンバーは外ズラしかみてない人はいないから大丈夫よ」

「はい、亮介さんの大切な人達ですね」

「照れるよ……」

後ろを向くと亮介さんが立っていた

「あっ、ごめんね」

「みんな揃ったからアップに出るよ、控え室施錠するから」

「はい」

真由香は莉子の車椅子を持った

「大丈夫よ、ありがとう」

1人でクルクルと器用にタイヤを回す

「今度家にも遊びに来てね」

「はい、是非!」

競技場の通路からスタンドに出れるようになっていて私達は前で観戦することができた

少し間があいて応援の人達がたくさんいた