「いただきます」
「うん、上手い!あっ……」
生姜焼きのタレをポトっと落とした
「食べ方は綺麗なのにたまにこういうとこあるよね、亮介さんは(笑)」
真由香はティッシュで拭く
「たくさん口に入れすぎた(笑)」
もう……可愛いな亮介さんは
金曜日だったのでそのまま泊まり、次の日は真由香に起こされてサッカーに行った
でも、前の経験を踏まえて日曜日の夜に真由香の部屋へ泊まり、月曜日の朝は2人で大学に行く
ちゃんと1週間に一度は会えていた
だいぶ視線にも慣れてきたし、亮介さんは友達に聞かれると彼女と答えてくれはじめた
今週のサークルからは暫く亮介さんは来ないし、私もバドミントンの練習で会えなくなってくる
でも亮介さんとの話は尽きることがない
2人の付き合いは順調だった
「お兄ちゃん、今度の金曜日泊まらせて
友達とレイトショーを見に行くの」
「金曜日はサッカーの友達のところに泊まるからいないけどそれでもいいか?」
「うん、大丈夫」
穂乃香は金曜日夜遅くに帰りベッドで寝ていた
ピンポンとインターフォンがなり
時計を見ると午前10時半だった
誰よ……お兄ちゃんなら鍵を持ってるし、真由香はお兄ちゃんが留守の事は知ってるはず……
宅配かな?
重い目をあけてカメラを覗く
誰?
暫く立っていたがエントランスの暗証番号を押して自動ドアから入ってきた
「えっ?」
お兄ちゃんてば、女はマンションに入れないでってあれほどいったのにー
穂乃香は服を着て顔を洗った
玄関前のインターフォンがなった