19 (会いたかったよ、ずっと)


────一ノ瀬くんと帰り道を並んで歩く。


「楽しかったね」


私がそう言って笑顔を向けると、一ノ瀬くんも同じように笑ってくれる。


「ぬいぐるみもありがと」


「いいよ、叶愛が喜ぶなら何度でも」


っ、、、なんか一ノ瀬くんって…


「一ノ瀬くん、最初の時よりも優しくなったっていうか、、雰囲気…変わったね」


「は?」


「ほら、言ってたじゃん、好きになったらあんたの負けな?みたいなやつ!」


若干興奮気味に一ノ瀬くんの前に立つと、一ノ瀬くんは思い出したように苦笑いを浮かべた。


「……それ黒歴史だから。」


「え?」


「叶愛に絶対好きにならないとか言われたし」


「それは…」


言ったけど、確かに勢いあまって言っちゃったけど!


「俺が悪いんだけどさ」