終業時間になり、私は自宅に帰った。

　夕食・お風呂のあと22時ぐらいに、優さんからLINEが来た。
「今日は、仕事で遅くなってしまった。
　まだ、起きてる？」
「起きてますよ。」
「電話してもいい？」

　悩んだけど、OKした。
　電話がかかってきた。
「初めまして。松崎優です。」
「初めまして。」
「話すの緊張するね。」
「はい。」
「何やってたの？」
「本を読んでました。」
「邪魔しちゃったね。ごめん。何の本？」
「テロ組織を警察が追いかける小説です。」
「そういうのが好きなの？」
「そうですね。だいたい、そういう感じです。」
「知的だね。」
「いや、そんなことは・・・。心理を探り合うのが面白いんですよね。変わってますよね。」
「変わってないよ。いいじゃん。」