私は、恐る恐る聞くことにした。
「昨日、一緒にいた女な人は誰ですか?」
「昨日?あー、花澤Officeの社長。
 今回の取引の相手。」
「キレイな方ですね。」
「そうだね。キレイかもね。
 でも、結婚もしてるし、旦那も娘もいるし、後ろにマネージャーいたと思うけど?」
「そうなんですね。」
 安心した。

「もしかして!やきもち?」
「はい。優さんがいなくなっちゃう気がして怖かったです。」
「いなくならないやよ。杏奈のそばにいるよ。安心して。」
「疑ってごめんなさい。」
「いや、不安にさせてごめん。」

「杏奈、おいで。」
ソファに座ってる優さんのとなりに座った。
優しく頭を撫ぜてくれた。
 
『信じれてなかった。最低だ。私。』
 自分の思い違いに苛立ちを感じた。