優さんは車から降りてきてくれた。
 写真そのままの爽やかイケメンだった。しかもスラーっと背は高い。175㎝以上。
 
「杏奈ちゃん?」
「はい。杏奈です。ありがとうございます。」
「いや、これからなんだけど。(笑)」
「あ、えっと、間違えました。よろしくお願いします。」
「ワザと?」
「わざとじゃないです。緊張してて。」
「そっか。じゃあ。車に乗って。」
「はい。」

 優さんは慣れてる感じで、緊張してる様子は全くなかった。
『イヤ、モテるだろう。なんで、マッチングアプリなの?ってか、私、絶対不釣り合い。最悪。来なきゃよかった。』