二人の式神はイヴァンを視界に映すと、激しく威嚇をし、飛びかかっていく。だがイヴァンは涼しい顔をしていた。

「こんな弱っちそうな式神、僕ならあっという間に片付けられるよ」

イヴァンはそう言い、呪術を唱えようとする。だがその前に、イヴァンの背後に素早く回っていたレオナードが蹴りを入れようとし、その気配に気付いたイヴァンは舌打ちをしながらその足を避けた。

式神とヴィンセントに気を取られている隙にレオナードが攻撃し、怯んだイヴァンにイヅナが発信器をつける予定だったのだが、レオナードの攻撃をイヴァンは簡単に避けてしまうため、計画は潰されてしまった。

「オラ!!」

「だ〜か〜ら!そんなワンパターン攻撃じゃ当たんないよ」

絶えず拳や蹴りを入れようとするレオナードに対し、イヴァンは苛立ちを露わにし始める。このままではいつ呪いをかけられるかわからない。だが、イヴァンを殺すわけにいかないため、武器を使えないのだ。