リッキー様は私を思い出したのかキョロキョロと辺りを見回します。
私は後ろにいますから、そこまで気が回らないのでしょう。
「私はここですよ。後ろです」
声をかけるとバッと後ろを振り向いて私を認めると満面の笑顔になりました。天使の笑顔です。私の心にほんわかとした明かりが灯りました。今の私が求めていた癒しです。
「ローラおねえちゃん、抱っこー」
甘えたようなかわいい天使の声が耳をくすぐりました。
リッキー様は私へと腕を伸ばして差し出します。
「ローラおねえちゃーん。抱っこー」
もう一度おねだりされました。
上目遣いで一途に私を見つめる瞳がかわいくて、せいっぱい伸ばす手が愛おしく思えて、手を差し出しリッキー様を抱きしめようとしました。
そのとき、私の目に入ったのは王太子妃殿下の姿。
あっ……
そうです。私は母親ではありません。母親は王太子妃殿下です。すぐそばにいらっしゃるのに、その方を差し置いてでしゃばるわけにはいかないでしょう。すんでのところで私は差し出した手を止めました。
「フローラちゃん、リチャードを抱っこしてあげて」
私の気持ちを察してくださったのか、王太子妃殿下の思いやりに溢れた優しい声が聞こえます。
いいのでしょうか?
私は後ろにいますから、そこまで気が回らないのでしょう。
「私はここですよ。後ろです」
声をかけるとバッと後ろを振り向いて私を認めると満面の笑顔になりました。天使の笑顔です。私の心にほんわかとした明かりが灯りました。今の私が求めていた癒しです。
「ローラおねえちゃん、抱っこー」
甘えたようなかわいい天使の声が耳をくすぐりました。
リッキー様は私へと腕を伸ばして差し出します。
「ローラおねえちゃーん。抱っこー」
もう一度おねだりされました。
上目遣いで一途に私を見つめる瞳がかわいくて、せいっぱい伸ばす手が愛おしく思えて、手を差し出しリッキー様を抱きしめようとしました。
そのとき、私の目に入ったのは王太子妃殿下の姿。
あっ……
そうです。私は母親ではありません。母親は王太子妃殿下です。すぐそばにいらっしゃるのに、その方を差し置いてでしゃばるわけにはいかないでしょう。すんでのところで私は差し出した手を止めました。
「フローラちゃん、リチャードを抱っこしてあげて」
私の気持ちを察してくださったのか、王太子妃殿下の思いやりに溢れた優しい声が聞こえます。
いいのでしょうか?



