ですが、二人で入場された時から皆さんの視線を釘付け。誰もが二度見三度見するほどのド派手なきらびやかさ。

 いつもエドガー様から地味だ、暗いだの華がないなどと罵られ、俺にふさわしくないと言われて続けていた私の容姿。濃紺の髪に翡翠の瞳。特筆するような顔立ちでもありません。
 今日のドレスだって深い青を基調にした控え目なものですし、華やかな容姿のエドガー様には不満だったのでしょう。

 一瞬にして人々の目を奪うような派手派手しい出で立ちのエドガー様とリリア様。

 なるほど、私に足りないのはそこだったのかもしれません。
 だから、婚約破棄をされたのね。