「体はこんなに従順なのに、どうして心は頑ななんだろうな」
えっ?
体? 従順? 頑な?
呆れを含んだため息に訳の分からない言葉が聞こえてきました。顔を上げようとした私を制するようにいっそう強く抱きしめられました。
レイ様は何を考えているのでしょうか。
腕の中に閉じ込められて身動きできなくなった私はしばし考えていましたが、本人ではないのですから答えが出るはずもありません。
「あの……レイ様?」
「うん?」
「私は何か変なことを言ったのでしょうか?」
どこかしっくりこなくて気になって聞いてみました。
「ううん。変なことは言ってないよ。お互いにちょっとだけ気持ちに齟齬があるだけかな。大筋ではあながち間違いでもないから、気にしなくていいよ」
気持ちに齟齬? 間違いではない?
気にしなくてもいいよと言われても、含みを持たせた言葉に、どこかしら嚙み合わないものを感じてモヤモヤしてしまいます。
「レイ様、はっきりと言って頂いた方がすっきりとするのですけど」
自分には理解できない何かがあるかもしれません。明確な答えが欲しくてレイ様を見上げました。
答えを求めるようにジッと見つめていると、不意に瞼に何かが触れました。
柔らかい何かが……
えっ?
体? 従順? 頑な?
呆れを含んだため息に訳の分からない言葉が聞こえてきました。顔を上げようとした私を制するようにいっそう強く抱きしめられました。
レイ様は何を考えているのでしょうか。
腕の中に閉じ込められて身動きできなくなった私はしばし考えていましたが、本人ではないのですから答えが出るはずもありません。
「あの……レイ様?」
「うん?」
「私は何か変なことを言ったのでしょうか?」
どこかしっくりこなくて気になって聞いてみました。
「ううん。変なことは言ってないよ。お互いにちょっとだけ気持ちに齟齬があるだけかな。大筋ではあながち間違いでもないから、気にしなくていいよ」
気持ちに齟齬? 間違いではない?
気にしなくてもいいよと言われても、含みを持たせた言葉に、どこかしら嚙み合わないものを感じてモヤモヤしてしまいます。
「レイ様、はっきりと言って頂いた方がすっきりとするのですけど」
自分には理解できない何かがあるかもしれません。明確な答えが欲しくてレイ様を見上げました。
答えを求めるようにジッと見つめていると、不意に瞼に何かが触れました。
柔らかい何かが……



