それにそれに、なぜそこを区切るんですか?

 えっ……‼ なに? しんしつ? 遅れて言葉を反芻して……寝室? ええっ……。それって、どういう意味ですか?

 理解したのかしないのか、頭が真っ白になって、耳が赤くなるのを感じてとっさに私は手で塞ぎました。

「アハハハッー」

 私がパニックになっていると突然、頭の上に笑い声が降ってきました。
 レイ様?
 おそるおそる見上げると、上半身をソファに預けて大きく口を開けて豪快に笑うレイ様の姿が……

「そんなに真剣に考えなくても」

 笑いすぎて目じりに涙が溜まったのか指で拭いながら、まだ笑っています。

「レイ様!」

 もしかして、からかわれたのですか?

 真剣に、真剣に……考えましたよ。
 少しの間だけですけど、自分の中でせいいっぱい考えました。理解の範疇を超えましたけど。

 それなのに、冗談だったのですか? 
 レイ様にとっては軽いジョーク?

 レイ様にとっては大した意味はなかったということですか? 

 ジョークを真剣に考えた私って、いったい……

 恥ずかしい。

 私の顔が羞恥で一気に真っ赤に染まりました。