これがディアナが言っていた流れに乗るというものなのでしょうか?
それにしても急流過ぎませんか? できればもう少し緩やかで穏やかな流れを希望したいです。
「フローラ様、お待ちしておりました」
レイ様の部屋へ案内されるとエルザが扉の前で待っていてくれました。
「さあ、中へどうぞ」
少しだけ見慣れた部屋の中へ入ると真っ先に目に飛び込んできたのはレイ様の姿でした。
「レイ様、こんにちは。先日はお心遣いいただきありがとうございました」
私はお茶会の日に夕食をごちそうになったお礼を述べました。
「ローラ。会いたかった。お礼なんていいから、こっちおいで」
挨拶もそこそこにレイ様に手を引かれ応接室へと連れて行かれました。
あの……そんなに急がなくても私は逃げませんよ。
手をつながなくてもついて行きますよ。
そんな言葉を飲み込んでされるがままになっていると、ソファの前でふわりと体が浮きました。
「きゃっ」
突然の心もとない浮遊感に小さな叫び声をあげました。
何が起きたか状況が飲み込めないまま、気づいた時には横抱きでレイ様の膝の上にのせられてしまいました。
私の目の前にレイ様の顔が、レイ様の菫色の目が私を見つめています。
ドキッ。
心臓が大きく跳ねました。
それにしても急流過ぎませんか? できればもう少し緩やかで穏やかな流れを希望したいです。
「フローラ様、お待ちしておりました」
レイ様の部屋へ案内されるとエルザが扉の前で待っていてくれました。
「さあ、中へどうぞ」
少しだけ見慣れた部屋の中へ入ると真っ先に目に飛び込んできたのはレイ様の姿でした。
「レイ様、こんにちは。先日はお心遣いいただきありがとうございました」
私はお茶会の日に夕食をごちそうになったお礼を述べました。
「ローラ。会いたかった。お礼なんていいから、こっちおいで」
挨拶もそこそこにレイ様に手を引かれ応接室へと連れて行かれました。
あの……そんなに急がなくても私は逃げませんよ。
手をつながなくてもついて行きますよ。
そんな言葉を飲み込んでされるがままになっていると、ソファの前でふわりと体が浮きました。
「きゃっ」
突然の心もとない浮遊感に小さな叫び声をあげました。
何が起きたか状況が飲み込めないまま、気づいた時には横抱きでレイ様の膝の上にのせられてしまいました。
私の目の前にレイ様の顔が、レイ様の菫色の目が私を見つめています。
ドキッ。
心臓が大きく跳ねました。