「そうみたいだね」
ローラって柔らかくて抱き心地が良いんだよね。微かに香る甘い匂いも俺好み。ずっと抱っこしていたいくらいだ。
「そろそろ、下ろしてくださってもよろしいかと。靴が濡れる心配もありませんし」
「……喉乾いてない? もう少ししたら四阿が見えてくるから、そこで休憩しよう」
「喉は、そうですけど。レイ様、私の言ってることを聞いていらっしゃいますか? 下ろしていただきたいのですけど。私は小さな子供ではありません」
頭半分くらい上にいるローラが見下ろす格好できっぱりと告げる。
濃紺の髪がさらりと揺れて翡翠の瞳が俺を映している。清楚な顔立ちは森の中で人知れず咲く穢れなき白百合のようで目を引く。
「小さな子供ではないのはわかるけど。なんで、下ろしてほしいの? 俺はこのままでも構わないよ。四阿まであと少しだしね」
「私は構います。レイ様だって重いでしょう? 負担になってはいけないと思います」
ローラの澄んだ声が俺の頭に降り注ぐ。
声のトーンや発音やセリフが一つ一つ心に染み入る。容姿もだけど声も行動もすべてが突き刺さってくる。そう、存在そのものが尊いし好みだ。
ローラって柔らかくて抱き心地が良いんだよね。微かに香る甘い匂いも俺好み。ずっと抱っこしていたいくらいだ。
「そろそろ、下ろしてくださってもよろしいかと。靴が濡れる心配もありませんし」
「……喉乾いてない? もう少ししたら四阿が見えてくるから、そこで休憩しよう」
「喉は、そうですけど。レイ様、私の言ってることを聞いていらっしゃいますか? 下ろしていただきたいのですけど。私は小さな子供ではありません」
頭半分くらい上にいるローラが見下ろす格好できっぱりと告げる。
濃紺の髪がさらりと揺れて翡翠の瞳が俺を映している。清楚な顔立ちは森の中で人知れず咲く穢れなき白百合のようで目を引く。
「小さな子供ではないのはわかるけど。なんで、下ろしてほしいの? 俺はこのままでも構わないよ。四阿まであと少しだしね」
「私は構います。レイ様だって重いでしょう? 負担になってはいけないと思います」
ローラの澄んだ声が俺の頭に降り注ぐ。
声のトーンや発音やセリフが一つ一つ心に染み入る。容姿もだけど声も行動もすべてが突き刺さってくる。そう、存在そのものが尊いし好みだ。



