エドガー様と初めて顔合わせをした日のこと。

 両家の両親がいるうちは良かったのですが、二人きりになった時にはっきりと嫌いだと言われました。身内の前では見事に隠していらっしゃいましたから、錯覚してしまうこともありました。
 婚約をしたからには少しは歩み寄らなければと思った時期もありました。もしかしたら、好きになってくれるかもと期待したこともありました。

 けれど、そんな日は来ませんでした。

 いつの日からか、愛情なんて私には必要ない。研究が出来さえすればいいと思うようになったのです。