外はパラパラと雪が降り始めていた。


道理で肌寒いわけだ。


制服のブレザーの中に着ているカーディガンを手の甲までグッと引っ張り、悴んだ手のひらを温めつつ近くの海まで向かって歩いた。

別に海に行く意味なんてのは全く考えてなかった。
今まで何度か死にたくて手首を切ったり、首を吊ったりしようなんてのも考えたりしたけどやっぱり痛いのは嫌だと思った。


どうせ死ぬなら幸せに死にたい


なんて思いつつ、薄暗い外をひたすら歩いた。