太陽に魅せられて

それから堕ちていくのは早かった



元々自己肯定感が無くて

毎日自分を誤魔化し続けながら

ギリギリ生きていた



最近自分が変われたように感じていたのは

翔平さんの暖かさに包まれていただけだった



少しでも彼のような人になりたい

少しでも彼に近づきたい

そう思って頑張っていたけど

無駄な努力だった



たとえ私がテストで一位を取ったって

常連さんと上手にコミュニケーションを取ったって

店長から頼りにされるようになったって










彼との距離は縮まらないんだ














住む世界が違うんだから














「あーあ、なんかもう全部どうでもいいや」




生きる目標を

見つけることができたと思っていたのに

あれはただの依存だった


だから

翔平さんがいなくなったら

結局元の私に戻った











またあの無気力な私に