それからも、遥希くんからLINEは毎日来ていた。
 返したくても、返せないでいた。
 
 そのスクープを読んでから1週間が経った。
 
 でも、気持ちの整理がつかず、そのままの遥希くんにも聞けないでいた。

 仕事が終わり、アパートに帰った。
「遥希くん。」
「遥希くんが家の前にいた。」
「なんで、LINE無視するの?」
「ちょっと、忙しくて。」
「中、入っていい?」
「あっうん。どうぞ。」
とりあえず、中に入ってもらい聞くことにした。

「美波、もしかして、雑誌見た?」
「うん。」
「あれ、何でもないから。」
「何でもなくないじゃん。肩組んでたよ。」
「あの時、『肩貸して。』って言われてかしただけ。本当に何もない。信じて。」
「本当?」
「本当。」
 遥希くんは真っすぐな目をしていた。
 
 すごく安心した。
『疑ってた自分が情けなく感じた。』