なぜか遥希くんも降りた。
「え?ここなの?」
「違う。2駅前。」
「え?」
「話してたくて、乗り過ごしちゃった。」
一瞬ドキッとした。

「あのさあ、連絡先教えてくれない?
 だって、また会えるなんて運命じゃん。」

『平気でそう言うこと言えるんだ。
 軽いなぁ。』
と、思いながらも、嬉しかった。
運命なんて信じてない。でも、信じたくなった。

「あっうん。」
連絡先を交換し合った。

「じゃあ、連絡するね。」
「うん。」
「じゃあ、また。」
「また。」

『また』があると思ったら、少し嬉しかった。