誰かに、肩を叩かれた。
「え?」
  振り返った。
 メガネをかけて、マスクをしていたため、誰かわからなかった。
「誰?」
「やっぱり、美波さんだ。」
 俺だよ。マスクとメガネをずらした。
「遥希くん?」
「覚えててくれたんだ。」
「うん。」
 一緒に電車に乗った。

「また、どこかに行ったの?」
「うん。お城見て、海鮮食べて来た。」
「本当に好きなんだね。」
「うん。」
「写真見せて。」
「はい。」
 カメラを渡した。
「キレイだね。」
「うん。すごいキレイだった。」
駅についた。
「じゃあ、私はここだから。」
「そうなんだ。」
「じゃあ。」
 駅で降りた。