その言葉を聞いてドキッと心臓が跳ね上がる。


あれほど警戒していたのにcheaterはもうそこまで嗅ぎつけたのか?


でも俺と一緒に住んでいることはまだ知られていないっぽいな。



「それはどこ情報だ?」


『琉貴だ。アイツがこの前、繁華街に忍び込んで話を偶然聞いたらしい。これは間違いないぞ』


「はぁ………なんてことだ」



俺としたことが心美と一緒にいるとこを見られるなんて。



『それを琉貴は報告会で言うのを忘れてついさっき慌てて電話してきたんだよ。ったく、アイツはしっかりしてるくせにどこか抜けてんだよな』



電話越しで冬馬がため息をついているのを聞きながら頭の中で情報を整理する。



「わかった。サンキューな。わざわざ電話させて」


『別に。総長の姫候補だろ?藤原さんって』


「……なんでそれを今聞く」



冬馬に図星をつかれて言葉が詰まったけどできるだけ平然を装う。