視線を受けながら体を縮こめる。


今、完全に猫背状態。ここは通学路なので同じ制服を着た生徒がチラホラと見える。


私………高校生活、終わったな……。



「あんま気にすんな。いつものことだから」


「え、これがいつものこと?」


「そう。だけど俺は気にしないよ。今は隣に心美がいるからね」



朝陽の発言に驚く。こ、これがいつものことなんて……暴走族の総長の影響とかもあるのかな。


モテる人も大変だねー。


なんて気を紛らわすためにどうでもいいことを考える。最後の言葉は聞こえていなかった。



「まぁ、心美はいつも通りにしててよ。これからずっと一緒なんだから」


「…………早く行くよ」



いつも通りなんて無理でしょ。


私は朝陽を置いて早歩きで学校に向かう。



「心美!?俺を置いていくな!」


「あー!聞こえなーい!」



お願いだから私の名前を大声で呼ばないで!