その日の夜。


私と朝陽は長い文化祭を無事に終えて、一緒にこのマンションに帰ってきた。


朝陽に手を繋がれながら道を歩いていた時は朝陽の彼女になった実感がなくてふわふわしたままだったっけ。


桃菜ちゃんにはメールで告白が上手くいったことを伝えた。すぐにおめでとうというメッセージが返ってきて少し照れくさかった。


友達に祝われるって、こんなにも嬉しいんだなぁ。勇気を出して朝陽に告白してよかった。



「なぁ。今日、一緒に寝ない?」


「………へ?」



ぼーっとそんなことを考えていると朝陽に顔をのぞき込まれ、そう言われた。


き、急にどうしたんだろう………。


いつもならそんなこと聞かないのに。



「な、なんでそんなことを聞くの?」



内心ドキドキしながら朝陽に聞く。朝陽と一緒に寝るなんて今まで何度もあったのに、今日はどうしてかドキドキがおさまらない。