そういえばそんなこと話した気が。



「でもバイトやめたら家賃払えなくなるじゃん」


「それは大丈夫。俺が親父に頼んだから」



ニヤッと笑う朝陽は悪魔そのもの。何それ。怖すぎなんですけど。


親父に頼んだって……。



「申し訳ないよ。それにやっぱり一緒に暮らすのは………」


「だーかーら。それは俺の勝手だから。迷惑とかじゃない。むしろ俺が……」


「俺が?」



何故か顔を赤くして私からそっぽを向いた。続きを促すけど何も言ってくれない。


昨日も同じやり取りした気がする。


………まぁ、いいか。



「…………」


「ってことでこれからよろしくな。心美」


「………っ、う、うん」



またもや王子様スマイルで名前を呼ばれ、気づいたら頷いてた。


私………ちょろすぎだろ。


自分で自分に呆れる。



「これからは思いっきり甘やかしてやるから覚悟しろよ?」