私の腕を掴むと呼ばれた方に私を引きずっていく。


…………朝陽、ほんとに警備が厳しくなったなー。


あの日、絶対1人になるなと言われてから朝陽は毎日授業に出るようになった。


隣の席が朝陽だからなんか落ち着かないんだよね。今までは隣がいなかったから、妙に意識しちゃって。


オマケに………



「キャー!工藤くん、こっちに来る!やっぱり藤原さん、呼んで正解だよ!」


「だねー。地味なくせに工藤くんと幼なじみとか。超ウケるんだけど」



呼ばれた方に行ってるだけなのに好奇心の目でじーっと見られる。


今まではこんなことあってもすぐにそらされたのに、朝陽が今日に来てからは毎日のように嫉妬の視線を浴びている。



「もー。こっちもこっちで………」


「なんか言ったかー?」



考えていることが口に出ていたらしい。朝陽はわざとらしく聞き返した。


その事にムッとする。