「藤原さーん。こっち手伝ってー」


「はーい」


「おい、心美。あんまちょろちょろ動くな。俺に許可を貰ってから動け」


「わーかってるよ。もう。教室の中なんだからあんまり警戒しなくても」



クラスメイトに呼ばれて返事をして行こうとしたら朝陽に腕を掴まれる。


今の時間は文化祭の準備をする時間でみんな自分の仕事をしていて各々作業をしている。


私のクラスはメイド喫茶をすることになった。


このクラスはイケメンと美女が多いということだけでやることが決まり、最近になってから準備も始まった。


私はメイド服を着たくなかったので出番の少ない裏方の仕事をすることにした。


朝陽はそれに賛成してくれた。


当日も調理担当だから楽ちん。



「はー、そういうところだ。心美はすぐに攫われそうだから目が離せねぇんだよ。俺も一緒に行く」


「え、ちょ、朝陽ー?」