「まぁ、いいか。そんなことより」
「そ、そんなこと?」
「なんで変装しているのか、教えてもらおうじゃないの」
ニヤっと意地悪く笑うとビニール袋からお菓子を取り出すとバサッと開ける。
うひゃー………。
圧がすごいんですけど。これは話が長くなりそうだ。
逃げられないと思った私は変装することになった経緯を詳しく話した。
「………なるほど。だからメガネなんだ。朝陽くん、変装進めて正解だね」
「そうかなー」
お菓子をつまみながら相槌を適当に打つ。私は別に変装しなくてもいいと思ったけど今になっては正解かもしれない。
まさかこんな事態になるなんて想像出来なかったからね。
そこは朝陽に感謝だな。
「じゃ、今度は私の番ね。桃菜ちゃんはなんであの場所にいたの?小川くんは一緒じゃなかったの?」
週末はほとんど小川くんと一緒にいる桃菜ちゃんがあそこに1人でいたのがすごく気になる。



