「よし、お前ら、あの女を奪え!やれ!」


「「「うぉぉぉ!」」」


「ひゃあ!」



あたふたしていると山本が声をかけて周りの人が襲ってきた!


私はスマホで何とか連絡を入れたけど動けない。



「心美。ぜってぇ俺から離れるな!」



朝陽は私を庇うように後には下がると次々と襲ってくる奴らを交わしては的確に急所を打ってる。


ドサ、ドサと人が倒れる音を聞きながらポカーンと朝陽を見る。


………すご。


敵に襲われてるはずなのに朝陽は傷一つついてなくて、それに私を守りながら戦っている。


これが暴走族の総長の力。


強いのは知っていたけどここまで強いとは思わなかった。人数的にもこっちは1人で完全に不利な状態なのにもう半分以上倒している。



「へぇ。やるじゃねぇか。そこの女を守りながら戦うなんてさすが全国No.1の総長さまだな」


ニヤニヤと笑いながらこちらに近づいてくる。