「もうやめて!」

 叫び声で私は目を覚ました。なんだ、夢か。最近こんな寝起きばかりで疲れがまるでとれていない。汗でぐっしょり濡れた服が気持ち悪い。時計を見ればもう6時前。短い睡眠時間のおかげでとてつもなく身体が重い。でも学校に行く準備しないと。リビングに行けばお母さんはいつも通りお弁当を作っていた。
 「おはよう。」「おはよう。」
 そのあとはお互いあまり会話をしなかった。父はまだ寝てるみたい。私はいつものように準備を終わらせて、自転車で学校へと向かう。昨日の光景が頭から離れず憂鬱な気持ちはなかなか消えてくれない。そうこう考えているうちにいつの間にか学校に着いた。ぼうっとしてたのか、30分も自転車をこいでいたとは思えないほど、今日の通学は一瞬だった。そういえば今日は数学2時間だっけ。理系なのに数学が致命的な私にとっては苦痛でしかない。いつも早く終わらないかと時計を眺めている。でも今日は違った。あっという間に授業は終わって気づけば放課後。私今日全然集中できてないじゃん。はぁ、何やってんだろう。