私の席は窓側の1番後ろ

花咲くんはその横です。

だから、正直話していても先生にバレることはあまりありません。

だからよく話すのかなぁ

と軽い気持ちで私も花咲くんと話していました。





「あんたってさ、 篠山のこと好きなの?」



唐突にそう聞かれ、私の頭の中はハテナだらけになりました

「急だね…好きも何も あんまり話したことないと思うんだけど…」


篠山くんは、今年初めて話をした
同じクラスで高身長の男の子

背が高いから目立つなぁと思っていたけど

好き どころか、喋ってすらいない仲です。



「ふーん、」

と、なにか引っかかるように言った星咲くん。


「ほんと急だね、どうしたの?」


と、自分では珍しく聞いてみました



すると花咲くんは、私がずーーっと気にしていることに気付いていたらしく



「この間、篠山と喋ってた時
夢乃サン 顔真っ赤だったから」


「…えっ、と」



彼は 目を細めて私を見ていました



「実は…わたし すっごいちょろいんだよね」


「は?」


そう。


私は “ちょろい”のです


男の子に免疫が無いのか、自分でもよく分からないくらい


男の子と話していると 顔が真っ赤になってしまう…癖?がありまして。




「…とまあ こんな感じで…
中学の頃もよくからかわれてたんです」




「へぇ…可愛いじゃん、夢乃サン」



「な、!?」




またボッと顔に熱が籠る

正直、普段花咲くんと喋っている時も
自分の中でなるべく顔を見ないようにしたりと、対策はしていたつもり


甘かった…確かにクラスの男子と喋る時は不意ってこともあって


なかなか耐久がつかない時もあった




「すぐ真っ赤になるとか 可愛いじゃん」



「…っ は、花咲くんもからかうんじゃん…」



「ははっ、真っ赤」



「笑わないでよ…、」


「うん、ごめん」


「…ん」





花咲くんって、可愛いとか言っちゃうの!?

聞いてた話と違う…どうしよう….


この人が隣の席とか、耐久無さすぎて
私が死んじゃいます!!





それから

花咲くんは、からかってきたり

意地悪を言ってきたり…



私の学校生活を振り回す、張本人です…!