(完)28歳の恋愛事情

角を曲がろうとした時、誰かとぶつかりそうになり声をあげた。





「すみませんっ」




「……茉希先輩…」





この声は……






「礼央君……ひ、久しぶり」





上手く笑えてる自信はないけど、とりあえず笑顔を保つ。






「こんな時間まで残業ですか?」




「礼央君こそ、残業なんて珍しいね?」




「………」






あれ?なんで返事がないの?