(完)28歳の恋愛事情

「あぁ〜終わらなーいっ!…帰りたいぃ」





23時を回った静かなオフィスに響いた奈帆の声。




ここ数週間、わたしと奈帆の残業は当たり前となっていた。






「来週までの辛抱だよ。頑張ろ」




と奈帆に声かけるけど、それは自分にも言い聞かせていたりする。






「ここの会社、年々ブラックになってない?」




…確かに。





ここまで残業続きはブラック企業だよね。





ま、お給料は期待できるけど。





「なんか適当に買ってくるね」