(完)28歳の恋愛事情

…っはぁ…やっぱり会うよね。




引っ越してることを期待したけど、そんな期待は簡単に裏切られた。






「あの〜…」




申し訳なさそうに口を挟んできた礼央君に視線を向けハッとする。





「もしかして彼氏?」





礼央君を見るなりそう尋ねてきたことに頭を振る。




「会社の後輩」





そう紹介すると「そっか」と一言。






「行きましょ、茉希先輩」




「あ、うん…じゃまた」





作り笑顔を向け、礼央君の背中を追った。